紅葉の美しい季節も終わりに差し掛かり、雪虫が服にひっつき、タイヤ交換時の電動工具の音に季節を感じている筆者です。北海道です。
消防設備点検で割と多いのが、アパートやマンションのような共同住宅です。
よく少し長めの棒を持った点検員が入室して、上記のような機器にあてて作動確認する光景を眺めた事があるという方も少なくないと思います。
筆者もよくしている作業です。コロナ感染等のリスクを考えると申し訳無い気持ちで、消毒等の除菌を行いながら、毎日させて頂いております。
それとは別に、それなりに長い事仕事をしているといろいろな経験をする事があります。
以前、火災報知器のベルが鳴っているという事で連絡を頂き、対応に伺ったマンションで、火災では無いことを確認したうえで、火災受信機で電線が切れてますよーというお知らせランプが点滅・点灯しておりました。
共用部では異常が無い事は確認できたので、あとは居室の中ですが、管理会社物件で弊社担当から電話する為の許可と連絡先を提示していい許可も取ったので入居者一人、一人に直接アポイント取って対応してくださいと依頼されました。
結果全ての都合を合わせ、原因が確定するまでに4~5日を要しました。
作業内容としては、お部屋の全ての感知器(自動火災報知設備)を全て作動状況や配線等、その他要因をしらみつぶしに探していく作業です。
結果としては、上記写真の感知器を外した状態で赤と透明な線が見えるかと思いますが、ある一つの居室の一部屋、一つの感知器の配線が全て人為的に外されていました。
作業としては、配線の電圧があるか確認し、配線をつなぎ直して、作動確認して火災の受信盤で、配線切れてますよーランプが消灯したか確認して終了です。
しかし、何故人為的に外れていたのかは不明でしたので、入居者に聞いてみても、自分では外しておらず、管理会社の人が外した訳でもないとの事。
配線が4本も同時に自然に外れる可能性は、ほぼ0なので、入居者でも管理会社の人でも無い第三者という事になります。
そこで、入居者の鍵を所持している人は何人いるのか聞いてみました。
親、兄弟、元カレ。
入居者「元カレがまだ鍵を返してくれていないんです。」
筆者 「・・・・・」
親と兄弟は、ベルが鳴った日以前と以後では許可なく入室していないとのことでした。
元カレは連絡がつなかったそうです。
後日談として、結局、盗聴器をつけようとして電源を取れる所を探して、感知器を外していろいろ、触ってたらショートさせてしまったらしくベルが鳴り、線を外したら停まるかと思ったそうです。
実際、切る訳でもなく、丁寧に外されていたので、その方が難しいと思いますが、器用な方だったのでしょうね。
盗聴器も調べてみると、電源は3つあるらしく、AC100Vのもの、電話回線使用のもの、バッテリー式のものがあるようです。
現状では、自動火災報知設備のDC24Vを電源とする盗聴器は無いようですが、住宅用火災警報器はバッテリー式なのでパッと見では、判断が難しいかもしれませんね。
ただ、このケースのように感知器を外して、いろいろ触ってるとベルが鳴ることもありますし、30年前ぐらいの製品ぐらいからは線を外すと警報が鳴るようになってますし、物によっては感知器を外すだけで警報が出るのもあります。
盗聴器付けようとしている方がいらっしゃいましたら、火災報知器には触らない方がいいですよー。
あと、合鍵も渡す人は慎重に選んだ方がいいですよー。
最近の鍵って、合鍵作るのも高いようですし。
コワッ。。
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