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大阪市北区内ビル火災で思う事

更新日:2021年12月20日

 師走に入り、傷ましい事故、事件が報道される事が多くなっております。


 消防設備に関する事でも大きな火災が大阪市北区内ビルで発生し、

 死者24名という傷ましい火災事故(事件)となりました。

 謹んでお悔やみ申し上げます。


 大阪市消防局報道発表資料より、(令和3年12月17日(金曜日)に大阪市北区内のビルで発生した火災について)引用させて頂きますと、


 


 被害状況として、

 耐火造 地上8階建 建面積104平方メートル 延面積700平方メートルの内、

 25平方メートル焼損

 

 出火場所、出火原因調査中との事。


 消防用設備設置状況:

 消火器、屋内消火栓設備(自主設置)、自動火災報知設備、誘導灯、連結送水管


 最新立入検査(平成31年3月19日):

 不備 1件

(注)不備項目:消防用設備等の点検を実施しその結果を報告すること

(消防法17条の3の3)の未報告


 今後の対応(大阪市消防局):

 本火災を受け、類似施設の関係者等に対して防火安全対策の徹底を図ることを目的として、緊急に立入検査を実施する。

(1)実施期間

 令和3年12月17日(金曜日)から令和3年12月末日まで

(2)検査対象

 特定一階段等防火対象物(5,480対象物)

 (注)屋内階段が1か所の特定用途防火対象物をいう

(3)検査内容

 階段等の維持管理状況の確認に主眼を置いて実施する。


※大阪市報道発表資料 大阪市北区内のビルで発生した火災について(ページ番号552289)より引用



 報道での専門家の推察として、耐火構造であった為、延焼はほぼ出火階のみで抑えられていたが、煙が充満スピードが早かった為、逃げ遅れたのではという事でした。


また、テレビやネットニュース等で「スプリンクラーが設置されていなかった・設置されていれば助かったかもしれない・義務は無くても設置しているオーナーもいる」等のコメントを多く耳にします。


 大阪北区のビルでは、設置義務のない屋内消火栓設備(ホースを使用して放水、消火する設備)が設置されていましたので、火災に対する安全性もビル設計段階では前向きだったのではないかと推察します。


 筆者個人の意見としては、本当にその通りで一点の間違いも無いとは思います。

 しかし、現実としてはお客様の安全の為に、スプリンクラーの設置を考えたオーナーは多くいらっしゃると思いますが、設置義務が無ければ、設置費用が莫大になる為に、このコロナ渦で収益が落ちてる会社が多い中で、後付けで設置できる会社は少ないと思います。


 少なくとも筆者は1社も知りません。

 しかし、こういった大きな火災事故があった時に消防法は大きく変わることが多いので、今後はスプリンクラーの設置基準が変わる可能性もあるかと思います。


 20年程前の、新宿歌舞伎町のビル火災後でも、消防設備の設置基準や新たな点検も増えました。(防火対象物点検)


 では、どうすればいいのか?


 筆者個人の考えではありますが、現状、義務が無い設備を増やす事は現実的ではないとおもいますが、上記ビルでも、2019年時点では消防設備点検未報告とありましたので、やるべき点検(消防設備点検、防火対象物点検等)をして、不備内容があれば改修をし、消防訓練時に避難経路や消火器の設置位置、該当施設にある消防設備の使用方法等をお付き合いのある会社と協力して、該当施設の理解を深めて、施設内にいる方々にお伝えするのが、現実的な解決方法の一つではないかと考えます。


 施設のオーナーの皆様には、どうかご一考頂ければと願っております。


 弊社でも他社さんでも、顔の見える距離感お付き合いができればといいなと望んでいる筈ですので、お気軽にお付き合いのある会社にお問い合わせしてみはどうでしょうか。


 

 



 

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